現在位置: 図書館 > 電子ジャーナル > ハゲタカジャーナルにご注意ください
ハゲタカジャーナルには、投稿しない、編集者等として参加しないということに留意してください。
オープンアクセスジャーナルの中には、投稿料(APC = Article Processing Charge)による利益を目的とした粗悪なジャーナルがあります。適切な査読を行わずに質の担保されていない論文を世に送り出し問題となっています。このようなジャーナルは「ハゲタカジャーナル」や「粗悪学術誌」、英語では「Predatory Journal」と呼ばれています。
以下にハゲタカジャーナルの特徴等について説明します。実際にはハゲタカジャーナルかそうでないかを明確に二分することは簡単ではありません。そのため、さまざまな情報を確認することが重要です。
Think. Check. Submit.ではチェックリストを公開しています。信頼できるジャーナルか判断する際の参考としてください。※英語版が最新版です
チェックリスト(英語版)»
チェックリスト(日本語版)»
ScopusやWeb of Scienceのような文献データベースにジャーナルが収録されているかもチェックをお勧めします。チェックするときはデータベース提供元の情報を確認するようにしてください。ジャーナルのサイトでは収録状況を偽って掲載していることがあります。
ハゲタカと疑われるジャーナルや出版社のリストが存在します。その1つ "Beall’s List" はJeffrey Beall氏が2017年まで公開していたリストです(現在は有志が継承)。逆に問題ないと考えられるジャーナルのリストもあります(例えば Directory of Open Access Journals: DOAJ)。 同じ雑誌が疑わしいリストと問題ないと考えられるリストの両方に含まれている場合もあるため、単一の情報だけで判断せずさまざまな情報によるチェックを行うことが重要です。
下図「学術誌に関する略奪的行為のスペクトラム」もジャーナルの信頼性を確認するときの参考としてください。
出典:"Combatting Predatory Academic Journals and Conferences"(粗悪な学術誌・学術集会を拡げないために)
© InterAcademy Partnership (IAP), used under CC BY 4.0
実在するジャーナルを名乗り投稿料(APC)を詐取するジャーナルも存在します(Hijacked / Cloned Journal)。検索サイトで偽ジャーナルが本物より上位に表示されることもありますので注意が必要です。
Retraction Watchでは偽ジャーナルのリスト "Retraction Watch Hijacked Journals Checker" をまとめています(リストはGoogleスプレッドシート)。
このような偽ジャーナルに投稿しないことに加えて、雑誌・紀要等を刊行している所属においては偽ジャーナルが作られていないか日頃からご注意ください。なお、偽ジャーナルの存在が確認された国内のジャーナルがいくつかあります。